MDMの機能とは?メリットや課題も解説!

最終更新日: 2024.04.05
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MDMは、社内で活用しているあらゆるモバイルデバイスを一元管理してリスク管理や管理効率化を図ることのできるツールです。そのMDMにはどのような機能があるのでしょうか。
また、MDMにはメリットがある一方、自社で運用するには課題もあります。そこでMDMの運用代行が可能なサービスについてもご紹介します。

MDMとは?

まずはMDMの基礎知識を確認しておきましょう。

MDMとは

MDMとは「Mobile Device Management」の略であり、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスを一元管理するシステムのことをいいます。

モバイルデバイスの数やスペック、インストールされているソフトウェアやアプリケーション、利用できる機能などの必要なあらゆる情報を管理できるので、社内のモバイルデバイスの使用状況を可視化できます。また紛失や盗難時には遠隔地からの端末ロックや初期化などができる機能も備わっています。

MDMが求められる背景

MDMを多くの企業が導入する背景として、テレワーク推進などによるモバイルデバイスの業務利用への浸透や台数増加が挙げられます。数多くのデバイスを管理するには、手作業では負荷が高く、見落としも増えるリスクがあることから、システムで一元管理する必要性が高まっています。また、同時にモバイルデバイスの紛失・盗難リスクや、社員の業務以外の利用などの統制の必要性が増しているのも背景として挙げられます。

MDMを用いて数多くのモバイルデバイスを一元的に可視化できる状態にしておくこと、そして緊急時には即座に対応策を取ることができる安心感により、導入が進んでいると見られます。

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MDMの主な機能

続いては、MDMの主な機能を確認しておきましょう。大きく分けて3種類の機能に分かれます。

モバイルデバイスの一元的な設定管理

モバイルデバイスを一元管理するための設定管理機能です。

例えば、ネットワーク制限(Wi-Fi接続先制限)では、業務利用に必要で接続を許可しているネットワークだけに限定して接続するようになっています。自宅や出先のフリーWi-Fiへの接続などを未然に防止できるため、情報漏洩などのリスクを回避できます。

また、デバイスで利用するアプリについても一斉にインストールしたり、利用できるアプリの制限をかけたりしてコントロールすることができます。例えば、業務に無関係なアプリや、マルウェア感染などのリスクのある特定のアプリのインストールを禁止することができます。

また、Webブラウザのアクセス制限も可能です。プライベートでの利用のほか、フィッシング詐欺サイトなどへのアクセスも予防できます。

モバイルデバイスの遠隔操作・制御

紛失・盗難時の被害を広げないために遠隔操作ができる機能です。従業員が業務用スマートフォンを出張先で紛失したという場合、スマートフォン内に含まれる企業の機密情報などの漏洩を防ぐべきデータを第三者に見られてしまうことを避けなければなりません。そのため操作できないようにロックをかけるリモートロック機能や、スマートフォン内の全データを消去するリモートワイプ機能が備わっています。

使用情報の収集、運用管理

運用時における利用情報の収集機能や、モバイルデバイスの位置情報を取得するGPS機能なども搭載されています。
日々、従業員がモバイルデバイスをどのくらいの頻度で、どのアプリを利用してどのくらいの時間、使用しているのかという情報を閲覧することができます。また万が一、不正アクセスや不審なログインがあった場合も検知できるため、迅速な対応が可能になります。

MDMのメリットと課題

MDMを使用することで、様々なメリットが期待できる一方で、課題もいくつか浮かび上がってきます。

【メリット】

紛失・盗難時の情報漏えい防止

先述の通り、MDMには紛失・盗難時のリモートロックやリモートワイプ機能が備わっているため、情報漏洩を防止できるメリットがあります。 業務用スマートフォンの紛失は、うっかりでは済まされない事態に発展します。悪意を持った者の手に渡れば、デバイス内の機密情報を悪用し、情報漏洩やビジネスに不利になるように悪用されてしまう恐れもあります。そうなれば、会社の信用を失ってしまうことになりかねません。MDMを導入することで、このような事態を防ぐことができます。

私的利用の抑止

モバイルデバイスは、社外に持ち出して利用することを許可している場合、特に従業員はプライベートで利用しやすくなります。そうなるとマルウェア感染リスクのある不正アプリやWebサイトにかかわるリスクが出てきてしまいます。故意ではなかったとしても情報漏洩など、組織にとって大きなリスクがあります。私的利用を制限する機能を活用することで、リスクを軽減することができます。

管理業務の効率化

MDMを導入していれば、モバイルデバイスの台数が増えても管理効率が下がることはないでしょう。管理する主体である情報システム部などの担当者の管理工数や負荷を下げることができます。

【課題】

モバイルデバイスの使い勝手の低下につながる恐れ

MDMはセキュリティリスクを回避するのに重要な機能が豊富であり、企業としては安心感がある一方で、ユーザーである従業員にとって必ずしも使い勝手が良いとは限りません。過剰な機能制限は、業務中に支障が生じてしまうことも少なからずあります。従業員の業務を妨げない範囲のコントロールが必要になるでしょう。

運用には専門的な知識と技術が必要

MDMは運用に専門的な知識と技術が必要であるため、研修や勉強会によって習得する必要があります。ロック機能など緊急時に便利な機能があっても、使いこなせなければ宝の持ち腐れになってしまいます。

セキュリティポリシーの必要性

MDMは自社のセキュリティリスクを回避できる機能が豊富にあります。しかし、ただMDMを導入しただけでセキュリティインシデントが減るとは言い切れません。あくまでベースとなるのは各企業で定められたセキュリティポリシーです。そして社内に根付かせることが先決です。そうした社内のセキュリティ対策を実施する必要がある点は課題といえます。

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MDMの運用代行が可能なLCMサービスとは

MDMを運用する際の課題を解決する方法の一つとして、MDMの運用代行サービスを利用する方法があります。

MDM運用代行サービスとは

MDM運用代行サービスとは、一般的にはMDMの運用管理を行い、紛失時など必要に応じてリモートワイプやロック対応を行ったり、第三者による不正操作を抑制し情報漏洩を防止するものです。24時間365日対応するサービスもあります。

MDM運用代行サービスを利用する意向がある場合におすすめなのが、MDM運用代行も含めたトータルでのモバイルデバイス管理を行うLCMサービスの利用です。

LCMサービスとは

LCMサービスとは、LCM(Life Cycle Management)、つまりモバイルデバイスのライフサイクル全体を管理・運用するサービスです。モバイルデバイスの選定・導入から運用設計・ポリシーの設定、モバイルデバイスの選定・導入・キッティング、社内問い合わせ対応、修理対応、廃棄まで対応します。

MDM運用に課題のある企業は、そもそもモバイルデバイス管理全般に課題があることが多いと考えられます。そのため、デバイスの台数が増えれば増えるほどライフサイクル全体における課題も増えると考えられます。一部の管理を委託するのではなく、総合的な管理を委託するほうが効率的といえるでしょう。

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まとめ

MDMには企業のリスク回避やモバイルデバイス管理効率化のための多様な機能が備わっています。一方で、運用管理の課題を感じている場合には、MDM運用代行サービスやLCMサービスの利用を検討するのはいかがでしょうか。

MXモバイリングのLCMサービスは、モバイルデバイスのライフサイクル全体を管理代行するサービスです。MDMに関しては運用支援(コンタクトセンター運用)をご提供し、利用者様ヘルプデスク、ロック・ワイプなどのMDM運用代行を24時間365日対応しておりますので、緊急対応もお任せいただけます。ぜひご検討ください。

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