LCMとは?注目される背景や、導入のメリットを解説

最終更新日: 2022.12.19
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近年、働き方改革推進に伴うテレワークの浸透や業務効率化の流れなどにより、ビジネスにおけるノートパソコンやスマートデバイスの活用は当たり前になり、企業が社員に端末を貸与するケースも、以前にも増して多くなっていることでしょう。

そのような中、需要が高まっているのが、キッティングや、キッティングを含むLCM(ライフ・サイクル・マネジメント)サービスです。以前は、主に大企業が利用するイメージがありましたが、昨今は中小企業での導入も増えています。今回は、キッティング、LCM サービスの概要や、 注目される理由、メリットなどを解説します。

1.キッティング、LCMサービスとは

まずは、キッティング、LCMとは何か、基本を確認しておきましょう。

●「キッティング」とは
キッティングとは、企業がスマホ、タブレットやPCなどのIT機器を新たに用意して従業員に貸与する際、業務等に必要なセキュリティ設定やアプリケーションのインストールなどの使用環境を整える、初期設定作業全般を指します。

具体的には、MDMエージェントや機能制限プロファイル、端末個別の電子証明書のインストール・VPN設定といったセキュリティ面の設定、必要に応じてOSアップデートのほか、業務に必要となるグループウェアや会計システムといった業務アプリケーションのインストールと利用設定、企業内イントラネット利用のための閉域網ネットワーク設定の整備などを行います。さらに、外部接続機器等の設定も行うなど、利用者の手元に配布された際に直ぐに利用開始することを可能にする様々な初期設定作業に対応いたします。

キッティング 作業手順(例:パソコンの場合)

①パソコンの電源を入れる

②ログインユーザーを作成する

③端末個別の電子証明書のインストール・VPN設定

④業務アプリのインストール

⑤閉域網ネットワーク設定

⑥外部接続機器などの設定

⑦ラベル貼付け

●「LCM」(ライフ・サイクル・マネジメント)とは
LCMとは「Life Cycle Management(ライフ・サイクル・マネジメント)」の頭文字を取った言葉で、企業が導入するIT機器の企画・製品選定・調達から運用、廃棄に至るまでの「生まれてから墓場まで」のライフサイクルすべての管理を代行するサービスを意味します。

サービスを提供する企業によっても異なりますが、それぞれのフェーズでは、例えば、次のような管理を行います。

【企画】
・現状分析・計画立案
・機器仕様検討
・セキュリティーポリシー策定
・運用ポリシー策定
・運用ベンダー選定
・各種契約

【調達】
通信キャリアやメーカーからの一括購入等。コストに応じてレンタルも検討。

【導入】
・キッティング
手順書作成や検証、初期設定、ネットワーク設定、セキュリティ設定
アプリケーションのインストールや設定等

【運用・保守】
・コールセンター対応
操作の問い合わせ対応や盗難紛失対応、受発注対応、保守対応等
・修理対応
・増設・移設対応
・MDMによる運用(Mobile Device Management)

【廃棄】
・端末下取り
・廃棄品の引き取り

2.LCMサービスが注目される背景とメリット

●高まるスマートデバイス関連の需要

以前はキッティング、LCMサービスは主にPCを対象としたものでしたが、近年はスマホやタブレット等、スマートデバイス関連の需要が高まってきています。

その背景としては、スマートデバイスの業務利用が一般化したことや、近年の「働き方改革」によるテレワークの推進や、社内外の人員が少人数のチームを組んで業務を行う流れなどが、さらにスマートデバイス利用を促進させたこと等が挙げられます。

スマートデバイスを業務利用するにあたっては、効率的な業務システムの構築・検討が必要であり、障害対応を含めた保守運用管理体制の構築を行う必要があります。

また、商品ライフサイクルや仕様変更、価格低減サイクルが短い昨今の状況もあり、リソースや生産性の面から自社で対応することは容易ではなく、モバイル運用専門ベンダーにアウトソーシングする傾向も高まっています。

●LCMサービスの3つのメリット

・社内にIT人材が不要
IT資産の運用・管理には相応の知識と経験が求められるので、ITスキルを持った人材は欠かせません。IT人材の不足が叫ばれる昨今、IT人材の採用は困難です。
また、一からIT人材を教育するにも、多大な人的リソースが必要になります。このようなIT機器管理は売上に直結する部門ではありませんので、LCMでアウトソーシングする方が生産性の面からも良いと考えられます。

・セキュリティ対策
セキュリティ対策の重要性が年々高まっていますが、自社で使用したIT資産を処分する場合も、データ消去など適切なセキュリティ対策を行わないと、情報漏えいやサイバー攻撃などのリスクがあります。LCMサービスはデータを完全に削除するため、お客様の個人情報や社内データが入った状態のPCでも安全な処分が可能です。

・リソースの最適化による生産性向上
IT機器の管理は、突発的な不具合への対応や、盗難、故障の対応など、日々予測できない業務が発生することが多いです。情報システム部門など、IT資産管理ができる人材がいても、自社サービスに関わるメインの業務に集中できないことが多々あります。
LCMサービスではサポートサービスを提供していることも多いので、問い合わせ対応などを代行してもらえます。業務負担を軽減し、優秀な人材を業務に集中させることで、会社全体の生産性向上に繋げることができます。

3.MXモバイリングのLCMサービスの特徴

MXモバイリングでは、LCMサービスにより、スマートデバイスやパソコンなどの管理を全面的にサポートしています。

●MXモバイリングのLCMサービスの特徴

1.専門ベンダーの強み
高いクオリティのLCMサービスを実現するためには、日進月歩で進化するモバイルICTの先進的なテクノロジーに知見を持ち、常に最新の情報・技術に精通している必要があります。

その点、MXモバイリングはモバイル運用専門ベンダーとしての強みがあります。

携帯電話販売代理店として、モバイル端末・回線の導入、通信費管理、企業内システムとの連携、セキュリティ対策などモバイル端末のライフサイクルすべてに関わる提案を行ってきた専門ベンダーとしての知見により、新たな価値を創造するソリューションをご提案することが可能です。

2.10年に渡って積み上げてきた実績
MXモバイリングは約10年前の、早い段階からスマートデバイスのLCMサービスを開始しており、品質を高めつつリードタイムを短縮させるための各種の自社ツールを利用して、実績とノウハウを積み重ねてきています。数十名規模の設計メンバーで要件定義~設計~運用・保守の品質管理までを行う体制が整っており、これまでに、数百のコールセンター運用プロジェクト、年間約十数万台のキッティング等の実績があります。

3.緻密な運用設計とPDCAサイクル
MXモバイリングのLCMサービスは、「企画・調達、キッティング、オンサイトキッティング対応、コールセンター、保守、廃棄」という全ライフサイクルに渡って、詳細なヒアリングを元に、各企業の状況、要望に合わせたカスタマイズ、緻密な運用設計と効果的なPDCAサイクルをご提供できる点が大きな強みです。

コールセンターの運用実績も多く、操作問い合わせ対応や盗難紛失対応、受発注対応、保守対応など、高いセキュリティ環境のもとで、スーパーバイザーとオペレーターによる対応体制が整っており、強力に運用・保守をサポートしています。

4.まとめ

今後、スマートデバイス関連のキッティング、LCMサービスに関しては、さらなる需要の高まりが予想されます。

スマホやタブレットはもちろん、キャッシュレス化推進に伴う店舗用モバイル決済端末の需要増加や、各種IoT機器関連のニーズ等、新たなシーンでの活用も増えていくのではないでしょうか。

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