企業のPC管理とは?必要性や効率化のポイントをご紹介
近年は、社内でノートPCを配布して、従業員の業務に使われることが多いですが、その利用用途やセキュリティ管理については厳重に管理する必要があります。今回は、企業のPC管理の必要性や効率化のポイントをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.PC管理とは?必要性も解説
- 2.PC管理の基本項目
- 3.PC管理の課題と最適な方法
- 3.1.課題
- 3.1.1.手作業では管理負荷がかかる
- 3.1.2.ヒューマンエラーのリスク
- 3.2.方法
- 3.2.1.PC管理ソフトの利用
- 3.2.2.アウトソーシングの活用
- 4.PC管理の効率化のポイントはライフサイクル管理
- 4.1.ライフサイクル管理とは
- 5.まとめ
- 5.1.関連コラム
- 5.2.関連サービス
- 5.3.関連資料ダウンロード
PC管理とは?必要性も解説
PC管理とは、一般的にどのようなことを指すのでしょうか。また企業におけるPC管理の必要性もご紹介します。
PC管理とは?
PC管理とは、企業が保有しているPCとPC内のデータやハードウェア・ソフトウェアなどの情報を適切に管理することを指します。
PCは現在、社内に何台利用されており、誰が利用しているのかなどの物理的な利用状況のほか、OSや業務で利用するソフトウェアに関する状況や取り扱うデータ、セキュリティ関連などあらゆる項目を管理します。
一般的に、PC管理は企業の情報システム部が行っていることが多いです。
PC管理の必要性
なぜ、PC管理は必要なのでしょうか。
近年は、デジタル化が進んでおり、一人一台、PCを使用して業務を行うのは当たり前となりました。また働き方が多様化し、自宅やワーキングスペースでの利用も増えてきました。企業によってデスクトップパソコンやノートパソコンなど利用するPCは異なりますが、いずれも管理が必要です 。
その理由として、従業員によるPCの不正利用のリスクがあることや、不適切なセキュリティ環境のままインターネットに接続したことで、意図しない情報漏洩が起きたり、サイバー攻撃の標的になったりするリスクもあります。
このようにコンプライアンス対策やセキュリティ対策の観点から、PCを適切に管理しなければ、企業活動に悪影響が出る可能性が大きいことが、PC管理が必要な一番の理由といえます。
またPCは固定資産として減価償却の対象となるため、資産管理の意味合いからも管理が必要です。
PC管理の基本項目
PC管理は、一般的に次の3項目を基本項目として実施します。それぞれ解説します。
資産管理
資産とは、企業にとっての財産のことを指し、会計上、PCは固定資産に該当します。資産管理としてのPC管理は会計上、必要不可欠となります。PCは資産として台帳に登録し、常に正確に情報管理を行います。PC一台一台について、取得から廃棄まで一連のライフサイクルをすべて記録しておくことになります。
インベントリ管理
インベントリとは、「保有資産」「目録」の意味を持ちます。インベントリ管理とは、一般的に、資産台帳に掲載する情報を指します。管理する項目は、PCの製品名やCPUの型番、メモリ、ハードディスク容量などのPCスペック情報が挙げられます。
また、PCにインストールされているソフトウェアやIPアドレスなども記録します。これらの情報を細かく記録しておくことで、資産管理の意味合いだけでなく、何らかのトラブルが発生した際にも各種情報を用いて迅速な対応策が取れるようになったり、セキュリティ対策にも役立てられたりします。
ライセンス管理
ライセンスとは、PCにインストールされているソフトウェアのライセンスを指します。ソフトウェアは通常、ライセンス契約のもとで利用するため、それぞれのライセンス契約の規約にのっとって利用する必要があります。ライセンス管理においては、ライセンス形態やライセンスの期限などの管理を行います。これにより、ライセンス契約の規約を遵守しながら適切に利用することができます。
また、ライセンス情報には、バージョン情報も含まれます。バージョン情報をしっかり管理していれば、ソフトウェアのバージョン更新があった際に、更新の検討をすることができるようになり、古いバージョンを知らずに使い続け、セキュリティ面について脆弱なまま放置していたといった事態を防ぐことができます。
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PC管理の課題と最適な方法
PC管理を実施する際には、次のような課題が生じることが多くあります。それぞれについての解決策も合わせてご紹介します。
課題
手作業では管理負荷がかかる
PCが社内に数台しかないのであれば、手作業による記録・管理は容易ですが、10台以上、数百台、数千台ともなれば、手作業では困難になります。また、紙の台帳に手書きで記録する方法は非効率であり、人的コストや時間的コストが無駄にかかってしまうのは目に見えています。
ヒューマンエラーのリスク
手作業や紙による管理は、ヒューマンエラーのリスクが懸念されます。数値のカウントミスや記載漏れなどは往々にして起こり得ます。資産管理としての意味合いもあるPC管理は正確性が重要になってくるため、ヒューマンエラーのリスクは早急に対処しなければなりません。
方法
PC管理ソフトの利用
手作業に替わる効率的な方法として、多くの企業が採用しているのがPC管理ソフトです。 PC管理ソフトは、一般的に台帳の作成や記録・更新、インベントリ情報管理、ライセンス管理などを自動で行えます。紙やExcelシートなどに転記するのではなくデータを自動収集できるため、転記ミスや漏れがなくなります。また、更新があった際にも自動更新が行われるため、手間を大幅に削減できます。
アウトソーシングの活用
PC管理業務そのものを外部に委託する方法もあります。PC管理業務をアウトソーシングすれば、業務負担や人的コストの削減につながります。PC管理のアウトソーシングを利用したい場合、その業務範囲はサービスによって異なります。中には、PC管理だけでなく、PCの調達・仕入れから廃棄までトータルで請け負っているサービスもあります。
PC管理の効率化のポイントはライフサイクル管理
PC管理をより効率的に実施するためには、ただ情報収集をして記録して管理をするだけでなく、「ライフサイクル管理」の視点を持つことが重要になります。
ライフサイクル管理とは
PCのライフサイクル管理とは「PCLCM(Life Cycle Management)」とも呼ばれる方法で、すでに一般的に浸透している管理手法の一つです。
PCのライフサイクルとは、調達・仕入れから運用・管理、社内問い合わせ・故障対応、利用終了後の廃棄までの一連のサイクルを指します。
このライフサイクルをPC管理ソフトなどのITシステムを利用して適切に管理することをライフサイクル管理と呼びます。
PCをライフサイクルで管理することで、調達から廃棄までに必要な全管理業務のプロセスを見える化できるため、PC管理の各所に潜む無駄を発見しやすくなります。無駄が排除できれば、PC管理業務の効率化につながるのはもちろんのこと、各プロセスにおいて発生するコストについても削減が叶います。
PC管理は、ライフサイクル管理も含めた方法が最も効率的といえます。
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まとめ
PC管理の基本から必要性、PC管理の課題と最適な方法をご紹介しました。PC管理は資産管理の意味合いのほか、コンプライアンスやセキュリティにも関わる重要な管理業務です。ぜひライフサイクル管理の視点から効率的に実施しましょう。
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