LCMとは?注目される背景や、導入のメリットを解説
近年、働き方改革推進に伴うテレワークの浸透や業務効率化の流れなどにより、ビジネスにおけるノートパソコンやスマートデバイスの活用は当たり前になり、企業が社員に端末を貸与するケースも、以前にも増して多くなっていることでしょう。
そのような中、需要が高まっているのが、LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスです。以前は、主に大企業が利用するイメージがありましたが、昨今は中小企業での導入も増えています。今回は、LCMサービスの概要や、LCMのフェーズ、注目される理由、メリット、LCMサービスの選び方などを解説します。
目次[非表示]
- 1.LCM(ライフサイクルマネジメント)とは?
- 2.LCMフェーズ1:企画/調達
- 3.LCMフェーズ2:導入/キッティング
- 3.1.キッティング作業は以下の流れで実施します
- 3.1.1.キッティング 作業手順(例:パソコンの場合)
- 4.LCMフェーズ3:運用/保守
- 5.LCMフェーズ4:端末の廃棄
- 6.LCMサービスとは
- 7.LCMサービスが注目される背景
- 7.1.運用管理負担/IT人材難の解消
- 7.2.所有から利用へ移行している
- 8.LCMサービスのメリット
- 8.1.LCMサービスは個別のアウトソーシングもできる
- 8.2.コア業務へ集中できる
- 8.3.セキュリティ対策になる
- 9.LCMサービスの選び方
- 9.1.対応できるデバイスの種類を確認する
- 9.2.実績を確認する
- 10.MXモバイリングのLCMサービスの特徴
- 10.1.専門ベンダーの強み
- 10.2.10年に渡って積み上げてきた実績
- 10.3.緻密な運用設計とPDCAサイクル
- 11.まとめ
- 11.1.関連コラム
- 11.2.関連サービス
- 11.3.関連資料ダウンロード
LCM(ライフサイクルマネジメント)とは?
LCMとは「Life Cycle Management(ライフ・サイクル・マネジメント)」の頭文字を取った言葉で、企業が導入するIT機器の企画・製品選定・調達から運用、廃棄に至るまでの「生まれてから墓場まで」のライフサイクルすべての管理を代行するサービスを意味します。
IT人材不足や、端末数の増加に伴って、端末の導入や運用管理の工数削減・アウトソーシングとして、LCMサービスを導入する企業が増えています。
LCMは以下の4つのフェーズで構成されています。
LCMフェーズ1:企画/調達
LCMのフェーズ1つ目は企画/調達です。ここではモバイルデバイスやPCの選定から運用設計、調達を行います。
主な作業は以下になります。
- 現状分析・計画立案
- 機器仕様検討
- セキュリティーポリシー策定
- 運用ポリシー策定
- 運用ベンダー選定
- 各種契約
- 通信キャリアやメーカーからの一括購入等。コストに応じてレンタルも検討。
LCMサービスを利用することで、端末のモデルや構成を標準化することができるので、端末管理の工数を削減することができます。
端末の調達にはリースやレンタルなどを選択できる場合もあり、キャッシュフロー管理の容易化や、必要に応じたスケールアップやダウンが可能になります。
また、LCMサービスによって端末調達から廃棄までのサイクルを一元管理することで、コスト計画を予測可能にし予算計画が立てやすくなります。
LCMフェーズ2:導入/キッティング
LCMのフェーズの2つ目は端末の導入です。導入ではキッティングと呼ばれる作業を行います。
キッティングとは、企業がスマホ、タブレットやPCなどのIT機器を新たに用意して従業員に貸与する際、業務等に必要なセキュリティ設定やアプリケーションのインストールなどの使用環境を整える、初期設定作業全般を指します。
具体的には、MDMエージェントや機能制限プロファイル、端末個別の電子証明書のインストール・VPN設定といったセキュリティ面の設定、必要に応じてOSアップデートのほか、業務に必要となるグループウェアや会計システムといった業務アプリケーションのインストールと利用設定、企業内イントラネット利用のための閉域網ネットワーク設定の整備などを行います。
さらに、外部接続機器等の設定も行うなど、利用者の手元に配布された際に直ぐに利用開始することを可能にする様々な初期設定作業に対応いたします。
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キッティング作業は以下の流れで実施します
キッティング 作業手順(例:パソコンの場合)
- パソコンの電源を入れる
- ログインユーザーを作成する
- 端末個別の電子証明書のインストール・VPN設定
- 業務アプリのインストール
- 閉域網ネットワーク設定
- 外部接続機器などの設定
- ラベル貼付け
LCMサービスではキッティング作業を効率化することで、従来の手作業と比較して短時間で実施が可能です。
さらに、セキュリティポリシーを満たすため必要なデバイスの設定や手順書の作成まで対応できるので、よりセキュリティレベルをアップした端末導入が可能になります。
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LCMフェーズ3:運用/保守
LCMのフェーズの3つ目は運用/保守です。このフェーズでは以下のような作業を実施します。
- コールセンター対応
操作の問い合わせ対応や盗難紛失対応、受発注対応、保守対応等 - 修理対応
- 増設・移設対応
- MDMの運用(Mobile Device Management)
特に大きなメリットとなるのがMDMの運用です。MDMとはモバイルデバイスを適切に管理するための機能が搭載されたツールです。MDMを使用することで、端末数や端末ごとにインストールされているアプリを管理できます。
アプリのダウンロードやアンインストール、OSの更新などを一括で行うこともできるので、端末管理の工数が一気に削減できます。
さらに、使用できるネットワークやブラウザ、アプリを制限することもできるので、セキュリティ対策としても有用なツールです。端末の紛失・盗難のときにも遠隔で端末をロックすることができる機能(リモートロック)や、遠隔でデータ消去できる機能(リモートワイプ)があり、情報漏洩を防ぐこともできるのです。
しかし、社内でMDMを運用する場合は、勤務時間帯での管理になるため、夜間の紛失・盗難には対応できません。しかし、LCMサービスは24時間365日対応している場合も多く、緊急時のセキュリティ対策として非常に有効なのです。
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LCMフェーズ4:端末の廃棄
LCMのフェーズの最後は端末の廃棄です。
LCMサービスは、企業が廃棄するデバイスのデータを完全に消去します。これにより、廃棄した端末から機密情報が不正にアクセスされたり、流出したりするリスクを最小限に抑えることができます。
デバイスの買取を実施しているLCMサービスであれば、廃棄端末を買い取ってもらうことで、新しい端末の購入資金に充てることができ、コスト削減にもつながります。
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LCMサービスとは
LCMサービスとは、先ほどのライフサイクル全体での端末管理をアウトソーシングできるサービスを指します。業務効率化や人材不足の観点から、コア業務への専念が求められており、業務のアウトソーシングが進んでいます。
LCMサービスはモバイル端末管理のアウトソーシングとして、導入が進められています。
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LCMサービスが注目される背景
LCMサービスが注目される背景には以下のようなものがあります。
運用管理負担/IT人材難の解消
モバイル端末管理には相応の知識と経験が求められるため、ITスキルを持った人材は欠かせません。しかし、IT人材の採用は困難です。また、モバイル端末管理は売上に直結する業務ではないため、貴重なIT人材にはコア業務を任せたいと考える企業も多いです。そのため、生産性の観点からアウトソーシングを検討する企業も増えています。
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所有から利用へ移行している
生産性向上への取り組みが強まる中、モバイル端末は「所有」から「利用」の時代へと変化しています。このようなモバイル端末の利用形式を「Device as a Service」と呼び、モバイル端末の調達から廃棄までのライフサイクル管理を、サブスクリプションサービスとして提供するものです。このような導入形態の変化からもLCMサービスは注目を集めています。
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LCMサービスのメリット
ここからはLCMサービスのメリットをご紹介いたします。
LCMサービスは個別のアウトソーシングもできる
LCMサービスはライフサイクル全体でモバイル端末の運用管理だけでなく、個別に対応できるサービスもあります。例えば、以下のような業務に対応しています。
法人端末の導入
法人用のPC・スマホなどの導入を行います。業務内容に合った仕様のデバイス選定やセキュリティポリシーの策定など、導入時に必要な業務をアウトソーシングすることができます。
キッティング代行
端末導入時のキッティングを行います。特にWindowsのアップデートによる一斉入れ替えなどの場合、端末数が非常に多くなるため、代行サービスを利用することで業務負荷を大幅に減らすことができます。
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MDM導入・運用
MDMは便利な一方で、運用負荷も高いです。しかし、24/365の運用代行をアウトソーシングすることもできるため、いつ紛失・盗難があっても即時対応ができ、企業のセキュリティ対策として有効です。
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コア業務へ集中できる
モバイル端末管理には手間がかかります。専門家による業務代行により、社内で実施する必要がなくなるため、工数が軽減されます。それにより、必要なリソースが確保でき、コア業務に集中することができるようになります。
セキュリティ対策になる
LCMサービスはPC設定も行うため、社内のセキュリティレベルを統一することができます。また、LCMサービスはデータを完全に削除するため、お客様の個人情報や社内データが入った状態のPCでも安全な処分も可能です。
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LCMサービスの選び方
LCMサービスは様々なベンダーが提供しており、サービス内容も異なります。
ここからは、LCMサービスの選び方をご紹介します。
対応できるデバイスの種類を確認する
LCMサービスの中には、PCだけしか対応できないまたはスマホ・タブレットしか対応できないサービスもあります。そのためLCMサービスに依頼したい端末や、今後の端末数の増加なども踏まえてサービスを選ぶことをおすすめします。
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実績を確認する
端末導入は、納期の遅れや端末に不具合があってはいけません。特に不具合があると、導入後に対応する必要があり、業務に大きな支障が出てしまいます。そのため、導入端末や導入台数の実績の有無を確認しておくといいです。
特に大規模導入の際は、その後の対応も含めて比較できるといいでしょう。
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MXモバイリングのLCMサービスの特徴
MXモバイリングでは、LCMサービスにより、スマートデバイスやパソコンなどの管理を全面的にサポートしています。
専門ベンダーの強み
高いクオリティのLCMサービスを実現するためには、日進月歩で進化するモバイルICTの先進的なテクノロジーに知見を持ち、常に最新の情報・技術に精通している必要があります。
その点、MXモバイリングはモバイル運用専門ベンダーとしての強みがあります。
携帯電話販売代理店として、モバイル端末・回線の導入、通信費管理、企業内システムとの連携、セキュリティ対策などモバイル端末のライフサイクルすべてに関わる提案を行ってきた専門ベンダーとしての知見により、新たな価値を創造するソリューションをご提案することが可能です。
10年に渡って積み上げてきた実績
MXモバイリングは約10年前の、早い段階からスマートデバイスのLCMサービスを開始しており、品質を高めつつリードタイムを短縮させるための各種の自社ツールを利用して、実績とノウハウを積み重ねてきています。数十名規模の設計メンバーで要件定義~設計~運用・保守の品質管理までを行う体制が整っており、これまでに、数百のコールセンター運用プロジェクト、年間約十数万台のキッティング等の実績があります。
緻密な運用設計とPDCAサイクル
MXモバイリングのLCMサービスは、「企画・調達、キッティング、オンサイトキッティング対応、コールセンター、保守、廃棄」という全ライフサイクルに渡って、詳細なヒアリングを元に、各企業の状況、要望に合わせたカスタマイズ、緻密な運用設計と効果的なPDCAサイクルをご提供できる点が大きな強みです。
コールセンターの運用実績も多く、操作問い合わせ対応や盗難紛失対応、受発注対応、保守対応など、高いセキュリティ環境のもとで、スーパーバイザーとオペレーターによる対応体制が整っており、強力に運用・保守をサポートしています。
まとめ
今後、スマートデバイス関連のキッティング、LCMサービスに関しては、さらなる需要の高まりが予想されます。
スマホやタブレットはもちろん、キャッシュレス化推進に伴う店舗用モバイル決済端末の需要増加や、各種IoT機器関連のニーズ等、新たなシーンでの活用も増えていくのではないでしょうか。
MXモバイリングではPC、スマホ、タブレットなどのモバイル端末のLCMサービスを提供しております。300社以上の導入、年間約20万台のキッティングを行っております。ご興味がございましたら、ぜひ一度お問い合わせくださいませ。
LCMサービス:運用設計からMDM運用、請求代行サービスまでデバイス管理をトータルサポート
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