PCLCMとは?サービス利用メリットや内容を解説

最終更新日: 2024.01.17
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近年、「PCLCM」というキーワードが注目を集めています。 PCLCMとはPCのライフサイクル管理のことです。PCライフサイクルとは調達から導入、運用・保守、撤去・廃棄までの一連の流れを指します。これらのプロセスをすべて管理するとは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
今回は、PCLCMの概要と共にライフサイクル管理の業務において起こり得る課題と課題解決策をご紹介します。

PCLCMとは?

PCLCMとは、「Personal Computer Life Cycle Management」の頭文字を取った言葉で、日本語では「PCライフサイクル管理」と呼ばれます。

PCのライフサイクルとは調達から導入、運用・保守、撤去・廃棄まで、企業がPCを社内で利用し、利用終了するまでの一連の流れを指します。

そのライフサイクルの各プロセスで発生する管理業務をシステム化し、業務効率化を実現することをPCLCMと呼びます。

PCLCMを実施することで、各プロセスが可視化でき、管理がスムーズに進みます。また、管理業務に無駄がなくなるため、トータルでの管理コストや手間の削減につながります。

PCLCMが注目される理由

PCLCMは、近年注目を集めており、導入する企業が増えています。ここではなぜ、注目されているのかをご紹介します。

コロナ禍によるリモートワークの増加

コロナ禍で多くの企業がリモートワークを導入しましたが、業務体制はそれに追いついていない部分も多く、IT機器の管理もその一つです。これまでのような対面であればパソコンなどのデバイスの故障や不具合があった時や、修理端末の返却時に、対面で状況を説明しすぐに端末を渡せていましたが、リモートワークではそのようにはいきません。どのような不具合があるのかを説明や、端末の回収のための出社、代替機の手配先をオフィスにするか自宅にするかなど、個別の細かい調整が必要になり業務負荷が増えてしまったのです。そのため、そういった煩雑なやり取りを減らすために、外部に委託するケースが増えているのです。

労働力不足による業務効率化

労働力不足が喫緊の課題となっており、どの業界でも業務効率化が推し進められています。その中でIT機器の管理は、不具合があると仕事に支障が出たり、紛失の場合はセキュリティ問題にも繋がるため緊急性が高い業務です。しかし、不具合の状況確認やキッティングには多くの時間がかかる上に利益を生まない業務なので、企業としても、限られた社員は利益に繋がる業務に充てたいのが本音です。そのため、業務効率化としてもPCLCMが注目されています。

IT人材のリソースの最適化

高い専門性を持ったIT人材は、前述の労働力不足もあり採用難の状況が続いている企業が多いです。しかし、IT機器の管理には高い専門性が求められるため、貴重なIT人材のリソースを使わざるを得ません。企業としては、なるべく多くのリソースをコア業務へ充てて、IT機器の管理のようなノンコア業務に割く時間を減らしたいのが本音です。そのため、IT人材のリソース最適化し、コア業務に充てるためにPCLCMを導入する企業も増えているのです。

セキュリティ対策の重要性の高まり

大企業へのサイバー攻撃による情報漏洩のニュースを目にすることも増え、多くの企業でセキュリティ対策の重要性が高まっています。このようなセキュリティ対策には、個人のIT機器のセキュリティレベルをアップすることも重要ですが、全てを管理するのは簡単ではなく、専門性の高い人材も必要となります。そのため、すぐにセキュリティレベルを強化したいというニーズが高まっており、方法の一つとしてPCLCMを選択する企業も増えています。

このように、様々な側面からPCLCMサービスへのニーズが高まっているのです。

PCライフサイクルの4項目

PCライフサイクルは、一般的に次の4項目に分かれます。それぞれのプロセスにおいて、どのような業務を行うのかを確認していきましょう。

1. 調達

利用するPCの調達のためにPCの選定や購買・リースを行います。利用目的や必要なスペック、予算などあらゆる項目を加味して行う必要があります。通常は、導入計画の策定を行うために社内ヒアリングや打ち合わせを通じて要件を定義します。また導入時期についても検討が必要です。

2. 導入(キッティング)

調達したPCを導入します。業務で利用可能な状態にするために、PCのキッティングを行う必要があります。キッティングとはPCや周辺機器の設置、PCの初期設定のほか、必要なソフトウェアのインストールや設定、利用するために必要な従業員IDの割り当てなど、初期設定全般の業務を指します。セキュリティについても考慮しながら導入します。

3. 運用・保守

PCのキッティングが完了したら、従業員が業務でPCを利用できるようになります。ここから運用が開始されます。利用の最中には、PCの不具合の発生や、操作方法に関する問い合わせなどが生じるため、その問い合わせ対応やサポートも含めた運用保守業務を行います。万が一、修理対応が必要になった際には、修理や代替機の用意なども行います。

4. 撤去・廃棄

PCは、利用し続けるうちに古くなったり、不要になったりする時期がきます。その際には撤去・廃棄が必要になります。ただ廃棄すればいいわけではなく、社内PCには重要な業務に必要な機密情報や個人情報が含まれるため、データ消去は欠かせません。他への情報流出は企業に甚大な損害をもたらすため、徹底して実施する必要があります。
具体的には、データ消去ソフトの利用や物理的なPC破壊などの必要に応じた対応を行います。

PCLCMの課題

PCLCMは、社内で実施する場合には、さまざまな課題が起き得ます。主な課題をご紹介します。

PCの調達・キッティングに手間がかかる

調達や導入フェーズにおける課題です。社員数の増加に伴って使用するPCやモバイルデバイス端末の数も増えていきます。端末数が数百台から数千台になると、物理的な導入やキッティングの手間が大幅にかかってきます。すべて人力で行おうとすれば当然、人員や時間を要するため、コストもかかります。現在、多くの企業は人手不足に悩まされているため、手間と人的コスト削減は大きな課題といえます。

PC運用の人手が足りない

運用フェーズにも人手不足の課題に直面しがちです。特に問い合わせ対応は、随時迅速に行う必要があります。対応が遅れれば業務に支障をきたす恐れがあるため、後回しにすることはできません。人手不足の中、数多くの業務を抱える担当者が問い合わせ対応を行うのは無理が生じます。

調達や運用に時間を要する

調達や運用の問い合わせ対応や修理対応などにおいては、専門知識が求められます。不慣れな中、知識不足で行うと、無駄に時間を費やしてしまう恐れがあります。

セキュリティ対策に関する知識が十分でない

PCLCM全般において欠かせないのが、セキュリティ対策です。常にどのようなセキュリティリスクがあるのかを踏まえた業務が求められます。特にテレワークの普及によりPCの持ち運びや、社外利用が増えており、それによる紛失・盗難や情報漏洩などのリスクも高まっていますが、対応できている企業は多くありません。そのため、セキュリティに関する専門知識の取得や教育が必要になってきます。

資産管理が適切に行えない

PC管理は、資産管理の視点でも実施する必要があります。PCは会計上の固定資産となるため、適切な情報記録と更新が求められます。近年はPCだけでなく、タブレットやスマートフォンなどのモバイルデバイスも含めてIT資産を保有することが多くなっています。管理は複雑化しがちであり、管理担当者の負荷も高くなってしまいます。

PCLCMサービス利用のメリット

PCをライフサイクルで管理するには、総合的な知識と対応が求められます。各種課題を解決するためには、PCLCMサービスを利用することが解決策の一つとなります。

PCLCMサービスとは、PCライフサイクル管理を代行するサービスを指します。利用することで、次のようなメリットが得られると考えられます。

工数が削減でき、コア業務に集中できる

先述の通り、PC管理は手間がかかります。専門家による業務代行により、社内で実施する必要がなくなるため、工数が軽減されます。それにより、必要なリソースが確保でき、コア業務に集中することができるようになります。

IT人材不足への対応策となる

近年、企業では人手不足が深刻ですが、特にIT知識を十分に備えた人材の不足が問題視されています。PCLCMサービスを利用することにより、そうしたIT人材不足への対応策になり得ます。

セキュリティ対策が徹底できる

PCLCMサービスは、PC管理に長けた専門家がライフサイクルそれぞれのプロセスに応じて必要な知識をもって業務を行います。セキュリティ対策についても同様に専門的な知識で最善策が講じられるため、安心して任せられます。

専門的なサポートが受けられる

PCに不具合が出た際や、故障が発生した際、操作方法などの問い合わせなどに対して、コンタクトセンターでオペレーターが専門的な対応をしてくれるサービスがあります。社内で行うのと比べて人的コスト削減及び、サポート品質の向上につながります。

自社に最適なPC調達が可能になる

調達フェーズにおいても、専門知識を持ってPC選定を行ってくれるPCLCMサービスであれば、自社に最適なPCの購入・調達が実現します。

まとめ

PCLCMは、近年の膨大な数に及ぶPC運用管理に欠かせない効率的な管理手法といえます。しかしPCLCMの業務は多岐に渡り、社内ですべてを担うのは困難が生じるケースも多くあります。そのため、うまくPCLCMサービスを利用することがおすすめです。

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