テレワーク導入時のICT環境整備 3つのポイント
多くの企業がテレワーク導入に向けて、本格的な取り組みを開始しています。
しかし、テレワーク開始にあたって、いざ環境を整備しようとすると、考えるべきことが多数あり、戸惑ってしまう企業様も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、テレワーク実現のためのICT環境作りのポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.テレワークの概要
- 2.テレワークのメリット・デメリット
- 3.テレワーク導入に向けたICT環境整備のポイント
- 3.1.ポイント 1:セキュリティ
- 3.1.1.MDM(モバイルデバイス管理)
- 3.1.2.デジタルワークスペース
- 3.1.3.ポリシー・社内ルール
- 3.2.ポイント 2:導入コスト
- 3.3.ポイント 3:情報共有
- 3.4.ポイント 4:サポート体制
- 4.まとめ
- 4.1.関連コラム
- 4.2.関連サービス
- 4.3.関連資料ダウンロード
テレワークの概要
テレワークとは、「tele(離れた所)」と「work(働く)」を合わせた造語のことで、ICT(情報通信技術)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟なワークスタイルを実現する手法のことです。
テレワークは在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務などの3つに分けられます。このテレワークは、育児・介護などを行う一部の従業員のみに対する福利厚生策ではなく、会社全体の働き方を改革するための施策の一つとして期待されています。
2013年に改定された『世界最先端IT国家創造宣言』では、「2020年にはテレワーク導入企業数を2012年度比で3倍、週1日以上終日在宅で就業する雇用型在宅型テレワーカー数を全労働者数の10%以上にする」という目標も掲げられています。
テレワークは一時期的な流行ではなく、政府が積極的に推進を後押しする不可逆のトレンドであると言えるでしょう。
テレワークのメリット・デメリット
前述の通り、国が後押しするテレワークですが、実際にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ここではよく挙げられるテレワークのメリット・デメリットを、企業側・従業員側双方の視点でご紹介したいと思います。
メリット
まず企業側のメリットとして、オフィスが不要になる、もしくはスペースが縮小できることによる「オフィスコストの削減」や、1ヶ所のオフィスのみに自社の機能が集中していないことによる「災害発生時のリスク分散」が考えられます。
また柔軟な働き方ができる環境を整備することにより、企業側にとっては「優秀な人材の確保・離職防止」「企業イメージの向上」につながるというメリットがあります。従業員側にとっても「通勤時間の削減や通勤時のストレス軽減」「育児や介護などプライベートとの両立」「突発的な業務が入りにくく、自身の業務に集中しやすい」といったメリットが考えられます。
デメリット
デメリットについて一つ考えられるのは、企業側にとっての「情報漏えいのリスク増」です。テレワークで必要な従業員へのPCやモバイルデバイス等のICT機器の貸与は、紛失リスクやデータ持ち出しのリスクが高まることから、オフィスでの利用よりも情報漏えいリスクが高まることも考えられます。また貸与数が増えれば「ICT機器の導入コスト増」が生じてくる場合もあるでしょう。
従業員側にとっての「コミュニケーション機会の減少」もデメリットの一つです。オフィスに毎日出勤し、顔を合わせていたメンバーが、それぞれの場所で分散して勤務することで、これまで実現していた対面でのやりとりの機会が大きく減るためです。
今後、テレワークを導入するか検討している企業にとっては、このようなデメリットをどう解消するかが重要になってくると思います。
今回挙げた「情報漏えいのリスク増」「ICT機器の導入コスト増」「コミュニケーション機会の減少」というテレワークのデメリットを解消するためには、ICT機器の導入コストを上手く抑えながら、セキュリティ管理や情報共有を実現するICT環境を整備する方法が有効です。次の章では、その方法を具体的にご紹介します。
テレワーク導入に向けたICT環境整備のポイント
ここでは、テレワークに必要なICT環境整備にあたって押さえるべき4つのポイントをご紹介しましょう。
ポイント 1:セキュリティ
ICT環境の構築において、最初に考えなければならないのは、「セキュリティ」です。テレワークの普及を妨げる要因はいくつかありますが、特にセキュリティに対する懸念は多くの企業がぶつかる壁であると言えます。
MDM(モバイルデバイス管理)
テレワークの利便性を損なわず、モバイル端末のセキュリティを維持する対策としてMDMは欠かせません。MDM導入によって、スマホ・タブレット・PC の一元管理を行うことができます。機能の設定・制限、パスワード利用のルール、カメラ機能、アプリケーションの購入など、様々なデバイス設定をMDMで強制的に制限することもできます。また、紛失対策で利用されるリモートロックやリモートワイプ機能、資産管理や操作ログの取得、位置情報の取得などの機能も用意されています。
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デジタルワークスペース
「いつでも・どこでも・あらゆるデバイスから」安全に業務を遂行できる「デジタルワークスペース」環境を提供するプラットフォームです。
データ通信はすべて暗号化されるため、社外でも安全に利用することが出来ます。
デバイスとアプリケーションを適切に管理できることで、不正アクセスやデータ漏洩といったリスクの軽減も実現できます。
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ポリシー・社内ルール
セキュリティ維持のためには、システムやツールの導入だけではなく、お客様の目的にあわせたポリシーや社内ルールの策定が重要です。セキュリティポリシーに基づいた教育・啓発活動や技術的対策なくして、セキュリティの維持は困難です。
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ポイント 2:導入コスト
遠隔勤務者への貸与品の1つであるPCは特に、購入コストが高額になりがちです。
「残価設定リース」を利用することでPC購入の初期費用がかからないだけでなく、リースの使用期間が3年以下の場合は月額料金の総額が購入金額より安くなるケースもあります。
ポイント 3:情報共有
情報共有ツールの導入によって、遠隔地で働く勤務者とのスムーズな情報共有やコミュニケーションが実現できることは、テレワーク導入で生産性を高めるために必須条件と言えるでしょう。
生産性向上に有効な機能としては、「スケジュール共有」「在籍状況確認」「データ共有」「Web会議」「チャット」「社内ソーシャル」などがあります。
また、コミュニケーションの縮小を回避するという意味でも、企業内SNS(チャット)やWeb会議システムなどを活用して対策を取られている企業が多いようですので、これらの機能を兼ね備えた情報共有ツールの導入を検討することをお勧めします。
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ポイント 4:サポート体制
テレワーク推進にあたっては、遠隔勤務者向けのヘルプデスクや端末紛失時のリモートロックやリモートワイプ対応、故障受付などのサポート体制を整備しておくことが重要です。遠隔勤務者がトラブル発生時でも業務が停止しないような環境を作っておくことで、テレワーク本来の生産性向上効果を享受することができます。
また、PCやスマートデバイスの調達、初期設定、アプリインストール、MDM登録、発送業務など、テレワークの導入・運用においては様々な業務が発生します。
サポート体制構築にあたっては、全部または一部の業務をアウトソーシングし、安定的な体制づくりを検討するのもひとつです。
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まとめ
テレワークは政府が推し進める働き方改革の一つの施策であり、企業は遅かれ早かれ対応をする必要が出てきます。 MXモバイリングでは、テレワークの導入から運用、サポートまでトータルサービスを提供しています。
テレワーク導入、推進にあたってのお困りごとがありましたら、お気軽にMXモバイリングまでお問い合わせください。
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