
iPadで簡単日報作成 ~ 写真からPDFまでを自動化&即送信 ~
現場で撮影した写真をまとめてPDF化し、決められたファイル名ルールで保存・送信。
日報作成の“毎日の定型作業”は、iPadのショートカットで大幅に時短できます。
現場名の入力や日時・位置の自動記載、メール送信までをワンタップで完了すれば、作業者は撮影と要点メモに集中でき、管理側は形式が統一された報告を素早く受け取ることが可能になります。
本記事では「写真→PDF自動作成・保存」「表紙自動生成と結合」「メール自動送信と共有」の3つの実用レシピを、導入から運用の注意点までまとめてご紹介。公式サポートページへのリンクも掲載していますので、ぜひ日々の業務効率化にお役立てください。
撮るだけで現場写真をPDF化&自動保存
撮影済みの現場写真をまとめて選択し、1つのPDFに自動変換して所定フォルダへ保存します。
ファイル名を「日報_日付_案件名.pdf」に統一すれば、担当や現場が変わっても検索・保管が容易に。
PCを介さずiPadだけで完結するため、出先から即時提出が可能に。事務作業の手間を大きく省けます。
使い方手順
- ショートカットAppを開き、「マイショートカット」で右上の+から新規作成します。
- 「アクションを追加」から「テキストを要求」を追加し、プロンプトに「案件名を入力」と記載します。
- 「アクションを追加」で「日付」を追加し、「日付のフォーマット」で「yyyyMMdd」を指定します。
- 「写真を選択」を追加し、「複数を選択」をオンにします。
- 「PDFを作成」を追加し、選択した写真を1つのPDFにまとめます。
- 「ファイルを保存」を追加し、保存先をファイルAppの所定フォルダ(例:iCloud Drive/日報)に指定します。
- 同じ「ファイルを保存」アクション内の「ファイル名」に「日報_[日付]_[提供された入力].pdf」と設定します。
- 必要に応じて「クイックルック」を追加し、保存前に内容を確認できるようにします。
- 右上の「完了」をタップしてショートカットを保存し、実行します。
注意点
- 写真点数や解像度が多いとPDFサイズが大きくなります。必要に応じて「画像のサイズを変更」で長辺を縮小してからPDF化してください。
- 保存先がiCloud Driveの場合、ネットワーク状況によりアップロード時間が変動します。オフライン時は「このiPad内」に一時保存してから同期する運用もご検討ください。
- 写真アクセス権の許可が必要です。初回実行時のダイアログを許可してください。
- 社内のファイル命名規則に従い、フォルダ構成とファイル名ルールを統一してください。
公式案内
詳しくはAppleの公式サイトをご覧ください(外部サイトに移動します)
- ショートカットユーザガイド - Apple サポート (日本)
https://support.apple.com/ja-jp/guide/shortcuts/welcome/ios - iPhoneまたはiPadでファイルを探す - Apple サポート (日本)
https://support.apple.com/ja-jp/HT206481 - 「ファイル」の基本 - Apple サポート (日本)
https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iphe9d46e90f/ios
レポートの品質を揃える!自動作成の表紙&位置・日時で抜け漏れ防止
案件名・担当者・日時・位置情報を自動取得し、1ページ目に表紙として出力。写真PDFと結合して提出形式を標準化します。
閲覧側は必要情報を冒頭で把握でき、評価や承認がスムーズになります。
使い方手順
- ショートカットを新規作成し、「テキストを要求」を2つ追加して「案件名」「担当者名」を入力するよう設定します。
- 「現在の位置を取得」を追加し、続けて「場所の詳細を取得」で「住所」を取り出します。
- 「日付」を追加し、「日付のフォーマット」を「yyyy/MM/dd HH:mm」に設定します。
- 「テキスト」を追加し、以下のような表紙文面を作成します。例)案件名:[提供された入力]担当者:[提供された入力]日時:[日付]場所:[住所]備考:
- 「PDFを作成」を追加して、表紙PDFを生成します。
- 「写真を選択」(複数オン)→「PDFを作成」で写真PDFを作ります。
- 「PDFを結合」を追加し、先に作った表紙PDFと写真PDFを結合します。
- 「ファイルを保存」で「日報_[日付]_[提供された入力].pdf」の形式で保存します。
注意点
- 位置情報の精度は環境に依存します。屋内や地下では住所取得に誤差が生じる場合があります。必要に応じて手直しできる「テキストを要求(備考)」を併設してください。
- 会社の標準フォーマットがある場合は、表紙の文言・順序を社内統一ルールに合わせて修正してください。
- PDF結合の順序は「表紙→写真」となるように指定してください。
- 位置情報の利用には許可が必要です。プライバシー設定をご確認ください。
公式案内
- ショートカットユーザガイド - Apple サポート (日本)
https://support.apple.com/ja-jp/guide/shortcuts/welcome/ios
- iOS/iPadOS/watchOS のプライバシーと位置情報サービスについて - Apple サポート (日本)
https://support.apple.com/ja-jp/102515
メール自動送信と共有で、提出作業をワンタップ化
作成したPDFを、決められた宛先へ自動添付して送信。
共有シートやホーム画面からワンタップで実行でき、現場から即時提出や上長承認の取り回しが加速します。オートメーションと組み合わせれば、帰社時や特定時間帯に送信を促す運用も可能です。
使い方手順
- 前セクションで作成したショートカットの末尾に「メールを送信」を追加します。
- 「宛先」に提出先の共通アドレスを設定し、「件名」を「【日報】[日付]_[案件名]」などにします。
- 「本文」に定型文(例:案件名・担当・写真点数・所要時間など)を記載します。
- 「添付ファイルを追加」で前段で保存したPDFを指定します。
- ショートカットの詳細から「共有シートに表示」をオンにすると、写真AppやファイルAppから直接呼び出せます。
- 必要に応じて「ホーム画面に追加」してワンタップ起動を設定します。
- 送信のタイミングを管理したい場合は、「オートメーション」>「個人用オートメーションを作成」から「時間」「到着」「App」などのトリガを選び、当該ショートカットを実行するよう設定します。
注意点
- メールの自動送信は、実行時にユーザーの確認が必要になる場合があります。運用前に実機で動作確認してください。
- 添付ファイルが大きい場合、送信できないことがあります。写真の解像度調整やファイル共有リンクの併用をご検討ください。
- 宛先の固定化は誤送信防止に有効ですが、変更時の影響範囲が大きくなります。メンテナンス手順を明確化してください。
- 社外共有の可否や記載内容は、セキュリティポリシー/情報管理規程に従って運用してください。
公式案内
- iPhoneおよびiPadの「ショートカット」の概要 - Apple サポート (日本)
- iPhoneまたはiPadの「ショートカット」でパーソナルオートメーションを有効/無効にする - Apple サポート (日本)
- iPhoneまたはiPadの「ショートカット」のコミュニケーション作動機能 - Apple サポート (日本)
【ご注意】
本記事の内容は、2025年12月時点の情報に基づいて作成しています。
ご利用のiPadの機種やiOSおよびiPadOSのバージョンによっては、設定方法や表示が異なる場合があります。
また、記事内でご案内している公式ページのURLについては、掲載時点のものとなります。リンク先の内容は予告なく変更される場合がありますので、最新情報については必ず公式ページをご確認ください。



